メマンチンを
始めたご家族へ
量の増やし方とめまい・眠気
少ない量から増やしていく理由
通常は、1日1回5mgから始め、1週間に5mgずつ増やし、1日1回20mgを続ける量(維持量)とします。
少ない量から順に増やすのは、副作用を出にくくするためです。添付文書では、途中の量で止めずに維持量まで増やすこととされています。量は医師が決めますので、処方されたとおりに飲んでください。
添付文書では、このお薬は医療従事者やご家族などの管理のもとで飲むこととされています。錠剤は包装のシートから取り出して飲んでください。シートごと飲み込むと、食道を傷つけるおそれがあります。口の中で溶けるOD錠は、舌の上にのせると唾液で溶けるため、水なしでも水と一緒でも飲めます。ただし、寝たままの姿勢では水なしで飲ませないでください。
めまい・眠気と転倒
飲み始めのころに、めまいや眠気が出ることがあります。これらの症状によって転ぶことがあるため、添付文書では十分に注意することとされています。飲み始めや量が増えたころは、ふらつきがないか、ご家族も見守ってください。
その他の副作用として、頭痛、便秘、食欲がなくなる、血圧が上がる、体重が減るといった症状も記載されています。気になる症状が続くときは、医師にご相談ください。
自動車の運転について
添付文書では、中等度と高度のアルツハイマー型認知症では、自動車の運転など危険を伴う機械を操作する力が落ちることがあり、このお薬でめまいや眠気が出ることもあるため、飲んでいる方には自動車の運転など危険を伴う機械の操作をさせないよう注意することとされています。
腎臓の働きと薬の量
メマンチンは主に腎臓から尿の中に出ていくお薬で、腎臓の働きが落ちていると体から出ていくのが遅くなります。腎臓の働きが大きく落ちている方は、様子を見ながら慎重に使い、続ける量を1日1回10mgとすることとされています。
尿がアルカリ性に傾く状態(尿細管性アシドーシスや、重い尿路感染など)がある方は、お薬の血液中の濃度が上がるおそれがあります。また、てんかんやけいれんを起こしたことがある方は、発作を起こしたり悪くしたりすることがあります。こうした病気がある方は、診察のときにお伝えください。
すぐに連絡してほしい症状
- けいれんが起きた。
- 気を失った、意識がなくなった。
- ひどく興奮する、攻撃的になる、実際にないものが見える、ひどく混乱するといった変化があった(精神症状という副作用のおそれ)。
- 皮膚や白目が黄色くなった(肝臓の障害や黄疸のおそれ)。
- 筋肉の痛みや、力が入らない感じがある(横紋筋融解症のおそれ)。
- 脈がとても遅い(脈の異常のおそれ)。
どれもまれな副作用ですが、気づいたときはすぐに医師にご連絡ください。薬を続けるかどうかは医師が判断します。
ご家族が見ておきたいこと
添付文書では、このお薬でアルツハイマー型認知症の病気そのものの進行を抑えるという成績は得られていないと書かれています。また、効果が認められない場合に漫然と続けないこととされています。普段の様子の変化を、診察のときにお伝えください。
レボドパ、アマンタジン、デキストロメトルファン、シメチジン、アセタゾラミドなどのお薬は、一緒に使うと効き目や副作用に影響することがあります。ほかに飲んでいるお薬は、診察のときにすべてお伝えください。
お薬をやめたり、量や飲む時間を変えたりするときは、自己判断ではなく、処方を受けている医師や薬剤師にご相談ください。
Q. なぜ毎週お薬の量が変わるのですか?
A. 少ない量から順に増やすのは、副作用を出にくくするためです。通常は1日1回5mgから始め、1週間に5mgずつ増やし、1日1回20mgを続ける量とします。量は医師が決めます。
Q. 飲み始めてから、ふらつくことが増えました。
A. 飲み始めのころに、めまいや眠気が出ることがあり、そのために転ぶことがあると添付文書に書かれています。ふらつきが続くときや、転んだときは、医師にご相談ください。
Q. 飲んでいる間、車を運転してもよいですか?
A. 添付文書では、このお薬でめまいや眠気が出ることがあるため、飲んでいる方には自動車の運転など危険を伴う機械の操作をさせないよう注意することとされています。
出典:メマリー錠5mg/10mg/20mg・OD錠5mg/10mg/20mg 添付文書(2020年6月改訂、PMDA 医療用医薬品情報)。
受診をご検討の方へ
池川内科・神経内科(愛媛県東温市)では、一般内科・脳神経内科・リハビリテーション科を併設しています。毎週木曜・金曜は脳神経内科専門の担当医による外来を行っています。